マサキの部屋

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特捜エクシードラフト第24話「傷だらけの迷走」について

今回は前回に続き、レスキューポリスシリーズから、特捜エクシードラフト第24話「傷だらけの迷走」について語りたい。

あらすじ

第9話「傷だらけの迷走」

1992年7月12日放送 脚本:中野睦 監督:小西通雄

傷だらけの迷走

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  • 発売日: 2016/12/22
  • メディア: Prime Video
 

若松氏のいい表情。素晴らしいサムネだ。

非番の拳は勝とともに、学生時代の友人で現在は青年実業家の名取と、キャデラックでドライブを楽しんでいた。だが、その道中に暴走族の襲撃に遭い、さらには周囲で通信障害が起こった。そう、名取のキャデラックは情報撹乱カーであり、名取はそれを知らずにキャデラックを盗み、襲撃してきた暴走族はそれを取り返しにきた産業スパイであった。しかも、名取は青年実業家ではなく、駐車場のしがない従業員だったのだ・・・。

 

今回の主役はドラフトキースこと拳。そしてメインゲストキャラクター・名取浩司を演じたのは若松俊秀氏。若松氏は東映特撮ファンにはお馴染み、鳥人戦隊ジェットマンブラックコンドル=結城凱を演じていた。

勝利のホットミルク

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  • メディア: Prime Video
 

名取は結城凱のように青年実業家のイケてる男として振る舞うが、実は劣等感の塊で駐車場の従業員であった。

そして、今回の予告では次週必見とナレーションされ、制作サイドはかなり気合を入れている。

今回は拳主役編ということもあり、派手な空手アクション、さらにはカーアクションも楽しめる。しかも、カーアクションについては令和の現在から見たら、かなり危険な撮影を行なっている。

また、産業スパイの一員で組織を裏切った森野を演じているのは小山昌幸氏。小山氏は東映のテレビ作品に数多く出演されており、東映ファンは一度、見たことのある俳優さんであろう。その小山氏演じる森野が、隊長・隼人に取り調べを受ける際、「名前オバケのQ太郎 住所不定 年齢84歳」とはぐらかす。なぜ、オバケのQ太郎なのだろうか?

 

劣等感は罪か?

名取「笑っちまうよな、ハハハ・・・。オレは人生の敗北者だぜ、人生の・・・。」

ここから本題に入りたい。

拳と名取は偶然再会し、それから二人はドライブすることになった。お互い大人になり、拳はエクシードラフトのキースとして活躍し、片や名取は駐車場の従業員・・・。

つまり、名取は拳とドライブするためにキャデラックを盗んだのだ。

名取「毎日毎日、安い給料で暗い地下で働いて、俺より若ぇ野郎がスゲー外車に乗ってきて、よろしくってキーを投げてくんだぞ。そん時の気持ちがお前に分かるか!」

名取「そんな時にてめぇに会ったんだ。今じゃ、お前はエクシードラフトのドラフトキース様。俺ゃあどうすりゃいいんだよ。車持ち出すしかねぇじゃねぇか!」

流石に車を持ち出したことには同情はできないが、自分よりも成功している友人や歳下の者に嫉妬する気持ちはめちゃくちゃ分かる。

歳下の者が外車を乗り回す、成功している同級生・・・。なんだか、生々しくリアルで胸に突き刺さる。

私も20歳過ぎた辺りから、そういったことを痛感するようになった。見た目だけでも、カッコつけて虚勢を張りたい時があったよ、俺にも。もしかしたら、今もかもしれないが・・・。

しかも、まるで野良犬のような気持ちで同世代の人達を眺めたことが何度かある。

年齢という存在がそもそも、劣等感の原因となる。名取の履歴書には23歳と明記されており、23歳という年齢はちょうどそのような感情が芽生えやすい。しかも、年齢にはノルマ的要素が含まれており、この年齢までに〇〇が出来ていないとダメみたいことが多々存在する。

まぁ、人生において人と比べるのはいかがものかという意見もある。たしかにその通りだろう。だが、それは自分の人生に満足している人だけがそう言えるのである。

しかも、20代前半とはさまざまな"大人"に、これからだとか、今が一番楽しい時と刷り込まれていく。だが、その時にそういった経験や環境に恵まれなければ、到底そうは思えないし、余計に劣等感を募らせてしまう。

たちが悪いことに劣等感は決して返済できぬ負債である。

劣等感は一度抱くと、それを解消しようと必死になる。悲しいかな、いくらその努力を続けても劣等感は解消できない。さらには劣等感のせいで、本来の自分も正当に評価することが出来なくなる。

そう、劣等感はいくら頑張っても自分をマイナスにしかしないのだ。劣等感のせいで、決して這い上がれぬ迷宮に叩き込まれていく。

しかし、劣等感という存在は果たして罪なのだろうか?

たしかに名取は劣等感を間違った方向に向けてしまった。劣等感というのは負のエネルギーであり、非常に取り扱いが難しい。劣等感と共に人生を歩むだけで辛いものがある。

だが、劣等感は上手く付き合えば、素晴らしい力をもたらすと私は信じている。

 

劣等感=心の闇を持っていたとしても、それを持ってるからこそ、できることもある。例を出すならば、人の痛みが分かるなどだ。もっと言えば、劣等感を芸術等に昇華することもできる。

自分の劣等感を否定してはならない。まずはしっかりと受け入れる。そうなのだ、解消するよりも受け入れるのだ。人と比べない人生を目指す前に、まずはそれからだ。

私は最近になってやっと、それらを受け入れられるようになった。

そもそも、受け入れるという境地に達するのが難しいだろう。その通りだ。しかし、受け入れた先には視野の広がった人生がある。

もっと言えば、劣等感を持っていることに負い目を感じてしまうだろう。でも、劣等感を持つことは悪いことではないと私は強調したい。

そう、劣等感を持ってしまうのは我々が人間(ホモ・サピエンス)たる所以ではないだろうか?

 

最後にエクシードラフトの話題に戻りたい。今回紹介した「傷だらけの迷走」というサブタイトル。人生は迷走する時期がある。ある意味、ものすごい的を射たタイトルだ。もしかすると、人生は迷ってからではないだろうか?